ささき動物病院

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イヌの外耳炎について耳・歯

外耳炎は、外耳道に炎症が発生すること。
外耳炎の原因としては、細菌、真菌(カビの一種)、酵母様菌(マラセチア)、耳ダニ、耳垢(みみあか)。何かの破片、種子、小さな虫。発症する過程として耳の中の絡んだ毛により、耳垢が溜まり、細菌、真菌、酵母様菌の温床になり、炎症が発生する。耳道内の分泌(耳垢腺から出る粘液。外耳道の乾燥防止、潤滑作用、感染防御作用がある)がうまく行えない為に、他の体の感染(細菌、真菌、酵母様菌)が波及したことで炎症が起きる。耳ダニの潜伏により炎症が起きる。(皮膚垢を栄養源として耳の中に潜伏する)また、細菌や、真菌、酵母様菌の二次感染も発生する。異物は免疫反応により、炎症が起きる。

以上、原因と発症する過程ですが、基本原因をハッキリさせた上で治療します。

  1. 細菌、真菌、酵母様菌は、耳洗浄をして点耳薬(抗菌剤等)で治療。内服(抗菌、抗真菌剤)なども症状に応じて行います。
  2. 耳ダニも、耳洗浄と点耳薬を行いますが、体表に卵や、耳ダニ自体が散乱することがあり注意が必要です。再び耳道に再潜伏することがありますので、ダニ駆除剤の注射や内服、レボリューションの滴下(ダニ、ノミ駆除剤)も併用します。
    なぜなら、ダニ卵が2週間ぐらいで発育しダニとなるので、時間差が生じて再感染するからです。
  3. 異物は耳鏡(耳の中を見る道具)にて確認。洗浄で取れるようであればよいが、取れないものは、麻酔、もしくは鎮静剤にて摘出する。

いずれにせよ、獣医師による確実な診断が必要です。症状は似ていますので、安易な判断
は症状を悪化させます。かかりつけの動物病院で相談、そして診断。治療しましょう。

イヌの歯の衛生について耳・歯

犬の歯の衛生は歯石を取り除くことだけではなく、予防が重要だといえます。歯と歯周囲組織の病気が、口の中に留まらず、全身に重篤な病気を起こす原因となるからです。心臓病、腎不全、肝炎、中枢神経障害、リュウマチ性疾患などが挙げられます。沈着した歯石が病原巣となり、細菌が増殖し血行、リンパを介して全身に移行していき、各臓器、器官に悪い影響を与えるからと想定されます。

このような状態を防ぐ為に、仔犬の頃から、適切な歯の衛生管理を行うことが望まれます。

  1. 歯のブラッシング。犬専用歯ブラシか、水に濡らしたガーゼで歯と歯肉の間の外側を
    丁寧にこすります。週に2回ぐらいとします。
  2. 乳歯による、二重歯の早期抜歯。永久歯の萌出と、乳歯の脱落がうまくなされてない場合、二重歯になりますが、放置してますと、歯垢が沈着し、歯石を形成します。
    また、歯並びも悪くなります。ですから、二重歯であれば、早期に乳歯抜歯をします。
  3. 歯石の除去は、できるだけ、早期におこないます。過度な歯石の沈着は歯周ポケットを拡大させ、歯槽、歯根の動揺と、歯肉炎を招きます。
    治療は、超音波をかけ、水流により除去します。そののち、歯のポリッシングをします。
    歯周ポケットには、特殊な薬剤を注入し、歯肉炎や歯周ポケットの拡大を防ぎます。


歯の衛生には、かかりつけの動物病院とよく相談しましょう。